残されたおじいさんとおばあさん

こんにちは!あおぴ〜です!

訪問介護でヘルパーをしていた頃のお話をします!

自殺というワードがありますので、もし気分を悪くされる方や苦手だと思われる方はご遠慮頂けると助かります。

あおぴ〜
あおぴ〜
命の大切さが伝わればいいな〜

頑固なおじいさん

何年か前に訪問介護でヘルパーをしていたときの話です。

  

私はおじいさんのヘルパーとして週3回ほど入っていました。

おじいさんは脳梗塞になり入院していましたが、病院から退院してきました。

脳梗塞になった後遺症で言葉が出ず、右腕の手足が麻痺で動かなくなってしまいました。

なので入院中に、娘さんが家でも暮らせるようにとおじいさんとおばあさんの為にマンションをバリアフリーに改装されました。

 

おじいさんは昔から仕事をバリバリしてきたような方で、昔からの亭主関白という感じでした。

病院から帰ってくると、家事をできないおばあさんの姿にキツく当たる時もありました。

 

トイレ介助していて家のトイレは狭いので、大きい体だとなかなか手こずる場面が多く、すぐにできないことにイライラされて私も怒られることがありました。

根は優しい方で、言いすぎてしまうと「ごめん。」と言葉は出にくそうですが謝ってくださいました。

 

今までは健康で、何不自由ない体。

急に言葉も出ず動けなくなってしまった体に不安を感じていたのでしょう。

その不安をぶつけておられるようでした。

可愛いおばあさん

認知症で腰の曲がった可愛らしいおばあさんです。

 

いつも私がインターフォンを鳴らすと

「どうぞどうぞ、おいでなし。」

と腰の曲がった可愛らしい姿でお出迎えしてくださいます。

 

おばあさんは認知症で上手く家事ができず、いつも娘さんがたくさんの容器におかずを詰めて持ってきてくださっていました。

娘さんはいつも来られるとヘルパーの私に、

「大変なのにありがとうね〜。」

と元気よく言ってくださり、いつも優しく声をかけてくださっていました。

お孫さんのお話

何度かヘルパーに入って慣れてきた頃、娘さんが来られていた時に皆でお孫さんのお話をしてくださいました。

 

娘さんが、

「うちの息子ね〜この前成人したとこなのよ。キレイに写真撮れてね。」

と嬉しそうに話してくださいました。

 

おばあさんもうんうん頷いてニコニコ。

おじいさんはいつも頑固であまり笑いませんが、微笑ましそうに見つめていました。

通院

その日はおじいさんが病院へ行くとのことで、娘さんが通院の付添いに行っておられました。

私はその頃、おばあさんのヘルパーとしても入るようになっていたので、おばあさんと一緒にお家にいました。 

 

おじいさんと娘さんが帰ってこられました。

すると何か言い合いをされていて娘さんはすぐに帰って行きました。

 

おじいさんは

「あいつ、何言っても分からんねんから!」

と言葉は出にくそうですが、怒った様子で話されていました。

他の職員から聞かされる

ある時、他の職員が、

 

「あそこの娘さん、自殺したんだってー。」

 

と言っている声が聞こえてきました。

 

そんな事があるんだ…と気になり、胸騒ぎがしました。

誰か聞いて良いのか分からないですが訊ねてみました。

 

 

「あなたの行ってる〇〇さんのところよ。」

と言われました。

 

 

えっ…

この前楽しそうにお話していて、いつも元気で優しくお話してくださっていた娘さんが…

 

 

頭が真っ白になりました。

 

 

 

聞けば、娘さんはうつ病を患われていて、調子が悪かったそうです。

 

そして第一発見者は、最近成人された息子さんだと…

 

 

あんなに明るく元気だった娘さん…

無理をして明るくしていたのかな…

何か私に出来ることはなかったのかな…

 

色々な思いが渦を巻いていました。

息子さんの気持ちを考えると本当に居たたまれない気持ちになりました。

 

そして、もし自分の立場だったら。

 

もう何がなんだか分かりませんでした。

残されたおじいさんとおばあさん

後日、おじいさんとおばあさんの家へ訪問へ行くことがありました。

 

どんな事があっても、私達は何事もなかったかのように普段通りにしなければなりません。

職員からはおじいさんとおばあさんには娘さんが亡くなったことは言わないようにと言われていました。

 

私はいつもと変わらず、

「こんにちは〜。」

とインターフォンを鳴らします。

おばあさんが、

「どうぞどうぞ、おいでなし。」

といつも通り、明るく迎えてくれました。

 

おばあさんは娘さんが亡くなったことは知らないし、普段通りにされているのは当たり前なんだよな。

でも、この事実をおばあさんが知ったらどんな風に思うんだろう。

 

そんなことをふと考えていると涙が溢れそうになりました…

 

ゴミをまとめている時、二人が見ていない時に少し涙が出ました。

そして、おじいさんの顔を見るとまた泣きそうになりました。

 

おじいさんは何か察していたのでしょうか、

 

「娘になんかあったか?…」

 

私の様子がおかしいのに普通なら「あんたなんかあったか?」と聞くところを、

『娘に』と真っ先に言われたおじいさん。

何も言っていませんが、おじいさんは私が来る前から何か感じていたのかもしれません。

 

そして、娘さんと行った通院先での喧嘩が最後の出来事だとおじいさんが知ったら…

 

もう一生会えないんだよな…

謝りたくったって…謝れない…

 

考えれば考えるほど、もう言葉になりませんでした…

最後に

その後は私は退職してしまったので分かりませんが、おじいさんとおばあさん、そしてお孫さん、ご家族の皆さんが報われてほしいな。

娘さんの分も一緒に幸せに生きていてほしいなと心からそう思います。

そしてご冥福をお祈りします。

 

自ら命を断つ選択をし、生きていけないほど本当にお辛かったのだと思います。

 

周りにいる大切な家族や大切に思っている人たちがその事実に直面した時、何か穴が空いてしまったような、埋めることはできない寂しさを感じるでしょう。

 

何が良くて悪いのかは分かりません。

 

ですが、周りの人は必ず悲しみ、辛く、虚しさと戦っていかなければならないことを覚えておいてほしいです。

 

今でも芸能人が命を断つニュースが絶えません。

そしてたくさんの方が日々亡くなっておられます。

 

「そんな事実がある」ということを皆さんも忘れずに覚えておいてほしいですし、真剣に考えていかないといけないなと日々思います。

 

人生はどれだけ辛くても乗り越えないと行けない。

苦行に思えるかもしれません。

 

ですがその時にふと大切な人の顔を思い浮かべてください。

 

そしてその人に頼ってください。

 

命は大切です。

少しでも多くの命が救われますように…

 

そう願って書かせていただきました。

 

最後まで読んでいただいて、ありがとうざいました。

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